鈴木リズの絶対共感♂♀ 性癖徹底深掘りの旅 vol.1~アヘ顔~

◆私の処女航海

旅に出たい、その理由は突発的なものから長年綿密に企てた計画的なもの、そしてライフワークとなり生活の一部となっている習慣的なものなど様々だろう。

私は生まれてこのかた、とくに成人してからは旅にでたことが殆どない。

「時間とお金がなかった」と言ったらいい訳になるのだろうか…でも事実、私は時間とお金が作れなかった。

それは今も同じ。連休をとってまるまる仕事のことを考えない日を作るのは絶対に無理だし、日々の生活から必要経費を捻出する方法を書いた本があるのならラインマーカーを引いて愛読書にする。

旅は良い。きっと。

自分の知らない土地で自分の知らない文化に触れ、ひとりでは知り得なかった世界線の知見を深めることが出来るのだ、きっと!

そしてその経験をもとにこれから起こる様々な物事に対して理解を深めるヒントが浮かんだり、的確な判断をくだすことができるようになるのだ。

私も旅に出たい!!自分の知らない文化と触れ、知見を深めたい!

でもやっぱり相変わらずまとまった休みは取れないし、そもそも元手もない。あるのは無限に広がるエロだけ・・・

エロ・・・、だけ?

これなら私にも旅が出来るかもしれないと感じたのは、後輩のクセ強OL”いとう柚ちゃん“の性癖について深掘りした時だ。

そこには私の知らない世界があった。

私の知らない世界は無限に広がっていて、そして時折いくつかの共感と是認の気持ちが沸き起こった。

これが旅行というものなんじゃないか、体は普段通りの場所に存在しているのに感覚が知らない世界にぶっ飛んだ。そしていとうちゃんの話を聞き終えたあとはなんだか自分がレベルアップしたような清々しい気持ちになれたのだ。

ぜひみなさんにも同じ体験をしていただきたい、そしてそれを言い訳に私も何度でもこんな経験がしたい。

前置きが長くなったがこれから始まる”性癖の旅”をさらに楽しんでもらうため、どうしてもこの説明が必要だった。

幸いなことに私の周りには拗らせすぎたエロい奴らしかいない。いくらでも性癖の海を航海することが可能!ありがとう、変態!

ところで前述したいとうちゃんの性癖、それは「アヘ顔」。

「性的絶頂時の表現の一種」で全てが弛緩して、いわばだらしない表情のことをアヘ顔と呼ぶ。

とにかくまずは星の数ほど存在する性ジャンルのなかで、なぜアヘ顔好きになったのか深掘りしてみた。

お顔をお見せ出来ないのが残念なくらい美少女ないとうちゃんです♪

◆子どもの頃の性衝撃は一生もの

彼女が生まれて初めてエロに触れたのはまだ小学生の時。

両親に連れられて海外に渡ることが多かった彼女が旅先でひとり、ケーブルTVをつけた瞬間に目に飛び込んできたのが麗しきポルノスターたちの世界。

ただそれが私たちの想像するソレとは違っていた。

凄い形相の女性たちが泥にまみれながらお互いの服を剝ぎ取っていく壮絶なバトル。

おっぱいもその下もバッチリ写りこんでいて、いにしえの某水泳大会のような食卓をちょびっとピンク色に染める程度のものでは無かったらしい。

いま予想するにそれはきっと”ウェット&メッシー”というフェチジャンル映像だろう。

このあたりはきっといつかこのコラムで紹介することになると思う。

「女の人が裸になってる!これが噂に聞いたセックスだ!」

バイタリティーのある彼女が性行為についてもっと詳しく調べるために用意したのは電子辞書。両親の電子辞書を使って「性行為」と検索すると表示された結果は「セックス」。

具体的に何をすることなのだろうかとセックスを調べるも表示される結果は「性行為」という堂々巡り。検索結果が更新されるかもしれないという小さな希望を胸に少女は毎日「セックス」と電子辞書に打ち込んでは親にバレるのを恐れ検索履歴を削除する。

そういえば私も親のエッチなVHSをひとりで鑑賞しては、スタート地点まで巻き戻しておく日々だった。隠れてする行為ほど魅力的でのめり込んでしまうものはない。

◆アヘ顔という驚異の肉体表現

そんな彼女がアヘ顔と出会ったのはそれから何年か経過したあと。

深夜番組に現れたレジェンドセクシー女優に一目惚れし、数珠繋がり的に出会った「由愛可奈」さん。彼女の迫力あるアヘ顔に衝撃を受け、以来アヘ顔の虜となった彼女は日々自身の理想とするアヘ顔と出会うべく、まさに旅をしている。

世間に出回っているようなわざとらしい媚薬催眠物ではなく、理性を保てないほどの強い性的快楽にカメラもスタッフも忘れ、陶酔しきっている様子を見て彼女自身も性衝動が起きるという。

ただ、自分がその女優たちと同じ状況なることに憧れているかというと違うらしい。

凡そ、男性のAVの見方としては”自分と重ね合わせること”だと私は理解している。

だから作品を作るときも、なるべくそこに重点を置いてあまりにも突飛な演出等はしないよう心替えけている。

彼女がアヘ顔に心揺れる要素としては、強すぎる未知の快楽を享受することであれほどまでに凄まじい肉体表現を全身を使って露わにしていることへの感謝だ。

普通だったら自分という理性が消滅してしまうほどの衝撃を受け入れるなんて常人に出来るとは思わない。その豪傑さは選ばれた人にしか宿らない秘宝だ。

それを私たちが画面越しにでも目にすることが出来るのだから感謝しかない。

◆3つのアヘ顔必須要素

私が考察するに、良いアヘ顔には3つの必須要素がある。

「好奇心が強いこと」「素直であること」そして「敏感であること」。

この3つが揃っていない人は”アヘの境地”に至ることはできないだろう。

未知の衝撃にも好奇心と素直な心で対峙し、そして感度が高いことで気を失うほどの快楽を経験することが出来る。

このことからアヘを経験出来る人たちは大人になると失われてしまうような純粋なパーソナリティーを持った人に多いように思う。

時間や立場や責任など、大人になると気に留め置かなければいけないことが山のように増える。そんな厄介ごとから解放される術を知った時、人をも感動させるような表現が叶うのだろう。

もちろん心の底から本物のアヘ顔を披露しているセクシー女優たちを何も考えていないと侮蔑するつもりはさらさらない。目の前にいる相手と純粋な気持ちで向き合い、受け入れることに長けた素晴らしい人たち。天邪鬼な私は彼女たちの爪の垢でも髪の先でも煎じて飲んだ方がいいと反省している。

処女航海からいきなり非常に深い性癖について触れることが出来た。

アヘ顔はその表情ではなく、そこに至るまでのストーリーがあってこそたぎるものがあることを知った。

それでもまだまだ私の考察は足りていない。

マゾでも言葉責めが好きなのか、緊縛が好きなのが分かれるように、アヘ顔にもきっともっと深い世界がある。

白目をむくのがいいのか、涎をたらすのがいいのか人それぞれ大きく異なってくるのが性癖の面白さだ。

一緒に関西出張~♪

今回紹介したいとうちゃん(https://twitter.com/ito_momotaro)がアヘ顔にハマった理由としてはきっとはじめて触れたエロへの衝撃と持ち前の探求心ゆえだろう。

きっと彼女がいい大人になってから、デビュー物AVでスタートを切っていたらこうはなってなかったかもしれない、いや…彼女のバイタリティーをもってすればいつかはアヘ界へ辿りついていたのだろうか。

もしかしたら普段、本当の自分を出し切れていないのかな…もっと素直になりたいとか自分の知らないに自分に出会いたいとか、隠れた欲求があるのかもしれない。

性って本当の自分を曝け出せる場所だから。今度ご飯に誘って好きなものをたらふく奢ってあげよう。

目の前の人と本当に仲良くなりたいのならその人の性癖を受け入れることだ。

血液型でも職種でも年収でもない。本当の自分は性に現れる。

だから”性癖徹底深掘りの旅”は続く。

たくさんの人と出会ってたくさんの人の人生に少し片足突っ込んでみたい、私はでしゃばりだから。

次回はニッチな作品がたくさん公開されているXCREAMから私が気になった性癖を深掘りしてみたいと思う。