同人AVの歩き方 ~ステップ③:備品・小道具・衣装準備~

毎度お騒がせしております、XCREAMのクリちゃん♂でございます。

何事もやりたいことを形にするには準備が必要で、それが入念であるほど工程がスムーズ進むし、完成度も高まります。ましてや同人AVの撮影は自分一人だけですべてが完結するのではなく、出演してくれるモデルさんと一緒に作り上げるもの(場合によってはスタッフや男優さんも)。撮影当日に準備不足で時間が押したりしてモデルさんに迷惑をかけたり、撮りたいはずのものが撮れなかったりしないよう、今回は撮影に向けた備品や小道具、衣装の準備についてお話していきたいと思います。

これまでこの連載記事で「①作品の企画立案」から「②(カメラ等の)機材準備」と話を進めてきて、「おっしゃ!もういつでも撮影できるぞ!!」なんて前のめりに考えてる方もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください、実際の撮影現場では様々なものが必要になってきます。

考えてみてください、「今日はメイドものの作品を撮るぞ!」と言いつつメイド服を準備してなかったり、「超フェチフェチなオイルマッサージ」を撮るつもりがオイルのことがすっぽり頭から抜け落ちてたり、「どエロいセックス撮ったるで~!」と意気込んどいてコンドームやローションを買ってない…その瞬間の状況を想像しただけでゾッとします。さすがにそこまで酷い忘れ物はないでしょ~!?って思う人もいるかも知れませんが、それがあるから恐ろしいんですよ、現場って。油断は思わぬタイミングでやってきてしまうので本当に注意です。

あって当然のものが用意できてなくてあたふたしてると、まずモデルさんのテンションは下がってきますし、たとえある物だけで乗り切ろうとしても、シーン内容の一部に変更を加えるか、そもそもの企画自体が変わってしまうか…いずれにしても思い描いていた作品とはかけ離れてしまうでしょうし、もしかしたらクオリティも下がってしまうかもしれません。せっかく経費をかけているにもかかわらずです。そうならないためにも、作品の質を高めるためにも、これらの下準備はぬかりなく、しっかりとやっておくことが肝心なのです。

というわけで、ここからは小道具、備品、衣装の系統別に必要と思われるものを、具体的な例とともに挙げていきましょう。ただここで紹介するすべてが毎回、どの撮影現場にも必ずしも必要というわけではありません。企画内容によって、または撮影する場所によって、必要、不必要が分かれます。企画によってはここに書かれていないものが必要になってくることもあるでしょう。なのであくまで目安や考えるきっかけとして、それぞれの解説を参考にしながら自分の企画内容と照らし合わせてみて、頭の中で実際の撮影の流れをシミュレートする、それが大切です。

 

▼▼▼備品編▼▼▼

■タオル/ガウン

撮影ではいくつかのシーンの合間に必ず休憩が入ります。というかモデルさんに無理をさせないため必ず入れるようにしましょう。そしてその休憩時、撮影者は次のシーンの撮影の準備、モデルさんは一旦シャワーを浴びたり飲み物を飲んで一息ついたりします。その際にタオルが必要になり、また、休憩時に裸でいさせるわけにはいかないためガウンも必要となります。

ホテルならあらかじめ人数分準備してくれていますが、スタジオを借りて撮影する場合はタオルやガウンを自分で用意しなければなりません。自分が撮影する場所によって必要になるかどうか考えるようにしましょう。あ、間違ってもモデルさんに持参してくださいなどとお願いしないように(笑)

■コンドーム/ローション/ビデ

これらはカラミ(セックス)がある撮影で必須といえる三点セットです。コンドームはホテルのものを使えばいいと思う人もいそうですが、嫌がるモデルさんもいます。破れたり外れたりするハプニングも想定して余分に持っていくようにしましょう。コンビニでも薬局でも買えます。

それとモデルさんは、緊張して、または気分的なものなど、様々な理由で濡れにくくなる場合があります。この場合はローションが必須です。また、バイブやディルドなど、挿入系のおもちゃを使う場合にも必要になることがあるので、とりあえずどの現場でも持参しておくといいでしょう。アダルトショップやドンキといった量販店、通販などで購入できます。

最後のビデですが、これは膣の内部を洗浄するもので、薬局で購入することができます。これを持って行っておくと、「この撮影者さんわかってる~」とモデルさんに思ってもらえます。あくまで僕の経験上ですがw とにかく今自分が相手にしているのが一人の人間で、心身共にデリケートな部分を酷使しているという気遣いを持つことが撮影には大切なのです。

■ウェットティッシュ

これもホテルを利用すれば必要のない場合が多いですが、例えばスタジオ撮影や屋外、またはネットカフェでの撮影など、状況によって持参しなければならない場合もあります。デリケートな部分を拭き取ることが多いので、赤ちゃんの肌にも使えるノンアルコールタイプがオススメ。100円ショップで十分揃います。清潔を心がけることは、モデルさんからの信頼度のアップにもつながります。

■テーピングテープ/ハサミ

ここからはちょっとフェチ方面に振ってみましょう。なので必ずしも必要なものではありません。で、制作を始めると最初に立ちふさがってくる壁、それは「モザイク」です。自分でかける場合、慣れていないと尋常じゃない時間を取られてしまい、販売までたどり着けず挫折する方も実際にいます。そんな中フェチのジャンルにおいて、どうせモザイクで見えなくしてしまうなら最初から隠してしまおうと、「前貼り」を使う撮影者も多いのです。ではこの前貼り、どうやって作ってるのか?薬局でも買えますが、100円ショップでも簡単に手に入る「テーピングテープ」を使います。女性器の大きさに合わせてカットし、張り付ければ立派な前貼りが完成。しかし陰毛が生えているモデルさんには使わないか、使う前にちゃんと確認を取りましょう。これが剥がす時に毛が抜けて非常に痛いんですよ…。

■ペット用シート

これも特殊な場合に使用します。そうです、皆さん大好きおしっこモノや、バスタオルでは受け止めきれないくらいの連続大量潮吹きなどで使います。あらかじめ敷いておくのもよし、シーンが終了した後水浸しになった床を拭くために使うもよし、とにかく手軽で吸収力があるためプロの現場でも重宝されています。プロの現場でも使われています。ホテルにしてもスタジオにしても、その施設にあるものを汚さない、それが撮影者のマナーです。

▼▼▼小道具編▼▼▼

■おもちゃ

ローター、バイブ、ディルド、電マなど…おもちゃはAVにおける小道具の代表格です。オナニーものはもちろん、カラミものの撮影でも前戯段階で登場しますし、SMや凌辱といった責め系でも重宝します。あ、M男いじめでも使ったりしますね。あとローターや電マ、あと近年流行している吸引系のおもちゃは、外部から当てるタイプなので比較的気にせず使えますが、ディルドやバイブなど挿入系は「痛い」「他の人が使ってるのは嫌」などの理由で苦手という女性が意外にいます。撮影日前に確認を取っておきつつ、ローションとコンドームを使うなど配慮することも大切です。

■拘束具

今やハメ撮りでも、快楽責めやくすぐりなどのフェチものでも、女性を拘束するというのがひとつのエッセンスとして定着している印象です。使われているのは手枷、足枷、M字開脚ベルト、あとは鼻フックやボールギャグ(口枷)なんかもそうで、縄による緊縛はハードルが高いけれど、これらのグッズを使用すれば手軽に「自由を奪われた女性」の画を撮ることが実現できます。アダルトショップでリーズナブルに入手できるので、バイブや電マなどのおもちゃと併用すれば、作品の個性を高めることにもなるでしょう。尚、今は装着した跡が残りにくい、痛くなりにくい材質のものもありますが、そもそも拘束されるのが苦手なモデルさんもいるのでこちらも事前の確認が必須となるでしょう。

▼▼▼衣装編▼▼▼

衣装はこちらで用意する場合と、モデルさんの自前衣装を持ってきてもらう「自衣装」の場合があります。モデルに自衣装でお願いする時は素人モノなど生々しさやモデル本人の個性を大事にしたい作品・ジャンルの場合が多いです。ただしお願いする際は事前に「撮られてもいい私服と下着で来てください」と伝えておかないと、当日いきなりカメラを回すとトラブルになることがあります。モデルさんは身バレを気にするため、自衣装NGの子も少なからずいるのです。

細部まで自分の思い通りの画作りがしたいというのであれば、やはりこちらで衣装を用意するのがいいでしょう。衣装というとトップスとボトムスだけに意識がいってしまいがちですが、ブラやパンティも、ストッキングやソックスも、あと忘れがちですが靴も衣装に入ります。人妻モノですと指輪を用意することも多いです。とにかく衣装はこだわり出すと「沼」で、アニメ系になるとウィッグ(かつら)も込みになってくるのでスーツケース必須の荷物量になることも…。いい作品を撮るためにはこれも致し方ないですね。

以下、参考までに衣装のバリエーションを挙げておきます。

■下着系
スポーツブラ/シースルーやキワドイ系などのセクシーランジェリー/「サルート」などの人気ブランド/ヒモパン/玉パン/Tバックパンティ/ベビードール/キャミソール/綿パンツ 等

■私服系
女児服/ぴえん系/地雷系/病み系/原宿系/バンギャ/ゴスロリ/コンサバ/ギャル/人妻/地味系/オタサーの姫/部屋着 等

■アニメ系
プリン●スコネクト Re:Dive/鬼滅●刃/艦隊これ●しょん -艦●れ-/Re:ゼロから始める異世●生活/原● -Ge●shin-/Fate/Gr●nd Order 等

■職業/制服系
女子校生/ルーズソックス/エステティシャン/ナース/女医/アイドル/巫女/OL/女教師/秘書/メイド/婦人警官/スパイ/捜査官/清掃員/ファーストフード店員 等

■スポーツ系
ブルマ/レオタード/陸上競技ウェア/フィットネスインストラクター/ヨガインストラクター/テニスウェア/エアロビ 等

■水着系
競泳水着/レースクイーンハイレグ水着/マイクロビキニ 等

■フェチ系
ストッキング/レースクイーン用の光沢タイツ/レギンス/ニーハイタイツ・ソックス/全身タイツ/ボディストッキング/ボディスーツ/全頭マスク 等

 

さて、今回は備品・小道具・衣装の準備についてアドバイスをさせていただきましたがいかがだったでしょうか?これで少しでも撮影当日に「アレがない!コレがない!」と慌てることが少なくなれば嬉しいです。僕なんて小心者で、最近は何でもかんでも思いついたらスマホのメモに記録しているくらいですから。皆さんも備えあれば憂いなし!です!!ではまた~。